2004年 08月 18日
【詩】『夏の幻想 29』
鳳仙花の実をつまんでは
友達とぶつけ合っていた
水まきをした後の庭の隅
無数の鳳仙花が
実を結んでいた
暑い夏の陽射しのことなど忘れ
夢中になって
鳳仙花の実を摘んでは
投げ合っていた
弾け出た種は
来年の夏の約束
陽射しが強いことなどすっかり忘れ
みんな夢中になって遊んでいた
水まきをした後の庭で
来年への約束が
結ばれようとしていた
by fibich
| 2004-08-18 20:46
| 詩