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幻想と日常 ~La Fantazio kaj la Kvotidiano

【詩】水の泡

オッス オラ水の泡
水から生まれたサラサラ系だ
みんなはオラのことを空しい結末の例えで呼ぶけど
オラは空しくなんかないぞ
オラだって頑張って水面にへばり着いてるんだ
消えても消えてもまた現れる
不死身というのはオラのことを言うんだ

大事なデータが入ったCD-ROMが壊れたら
オラを思い出してくれ
手間ひまかけて下ごしらえした食材を焦がしたら
オラを思い出してくれ
せっかく収穫したキュウリがぜんぶしなびたら
オラを思い出してくれ
用意周到下見までしたデートの予定が
当日雨でお流れになったら
オラを思い出してくれ
せっかく撮った写真のフィルムが感光したら
オラを思い出してくれ
リーディングの晴れ舞台に立ったとき
原稿を忘れたことに気づいたら
原稿の中身よりも
オラを思い出してくれ
半年かゝった地道な営業が
最後のプレゼンで失敗に終わったら
オラを思い出してくれ
半日近くエクソサイズで汗を流した後
うっかり焼き肉なんて食べちゃったら
真っ先にオラを思い出してくれ
オラ もっともっとみんなに思い出してもらいたいぞ
そのために今だって一生懸命
水面の上で頑張ってるんだ
オッス オラ 水の泡
人は空しい結末を迎えたとき
オラのことを思い出すべきなんだ
by fibich | 2006-12-02 22:46 |

詩と写真の日記

by 遊羽(なめタン)
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