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幻想と日常 ~La Fantazio kaj la Kvotidiano

【詩】『ときめきという名の駅』

ときめきという名の駅から出発した列車は
それきり帰っては来なかった
ときめきを忘れた時代が訪れ
二度と列車は駅に戻ることはなかった

その頃何にときめいて 何を目指し
何を運び込もうとして駅は作られたのか
今となっては知る人もいない
たゞ雑草を身に纏い ホームが横たわっていた

ときめきという名の駅は 今はもうない
人々のときめきは夢を手放したまゝ
帰る場所さえなくしてしまった

ときめきという名の駅から出発した列車は
それきり帰っては来なかった
そこにはたゞ 昔の夢の抜け殻が転がっていた


*初稿:1999年/2003年(ソネット化)
■ときめきという名前の駅は実在しました
by fibich | 2005-11-12 01:21 |

詩と写真の日記

by 遊羽(なめタン)
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