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幻想と日常 ~La Fantazio kaj la Kvotidiano

女川

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【2017年5月4日(木)】

  多賀城のホテルをチェックアウトしてこの日からいよいよ本格的に三陸旅行が始まる。まずは三陸道に入る前に給油。以前も書いたがディーゼルは軽油の値段が場所毎、スタンド毎で違いがありすぎて一つ隣のスタンドとはリッターあたり10円も違いがあるなんてことは珍しくない。そんな中でもここは結構安いと思う場所で給油をする。

 三陸道に入るとまずは矢本PAというこれまた質素なPAで休憩。最初の目的地は女川である。いきなり石巻はすっ飛ばして女川だ。

 宮城県在住の方なら場所の名前、位置はご存じだろうがそうでない方もいると思うので簡単に書くと仙台のちょい脇に多賀城、そこから海沿いを東に向かうとすぐに塩竃に入る。その先が石巻。石巻はこれまでに何度となく足を運んでいるが大きな町だ。そしてその石巻からさらに東に行くと女川がある。そして女川の先は牡鹿半島、金華山という観光地が有名だ。

 かつて牡鹿半島にも足を伸ばしたことがあるのでその手前の女川にも立ち寄ってはいるのだが何せ石巻と違ってあまり記憶がなく、さらに先の大震災で壊滅的な被害を被りすでに僕がかすかに覚えている女川の面影は全く残っていない。石巻まで三陸道で行き、そこから先は一般道で女川に向かう。

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◆女川駅前にて

 まずは女川の駅を目指して車を走らせる。駅の裏手には大きな駐車場があり、そこに車を駐めて駅前だけではあるが散策を開始。

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◆駅前にシーパルピア

 新しくなった女川駅からまっすぐ湊にむかってシーパルピアという商店街があり、連休と言うこともあって適当に人で賑わっていた。両脇にはいろんな商店がお土産なども含めていろいろと売っていたがわんこ連れだとなかなか店の中にまで入れない。ということで雰囲気だけ歩いて感じ取る。

 シーパルピアが終わるあたりにある海鮮専門の店では試食のコーナーがあり、そこには取れたてでまだ殻がついているホヤやツブなどもたべられたのだが、これがまたとにかく美味しい。買って帰れるものなら買っていきたいくらいに美味しかった。さすがにここまで来ると海の幸には自信があるのだろう。

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◆なにかおやつにありつけるかもと期待してます

 ここでお散歩中だったポメ連れの方とお話をした。名前は諭吉くんといってかなり大きなポメ。パパさんが言うには津波で何もかも流されそうになったときにこの諭吉くんだけは離さなかったらしい。生き延びた諭吉くんがいてくれたのですべてを失っても生きていくことができたというお話を聞いた。女川に来て震災のことなど無視はできないが、こんなお話を聞くことができたのは運の良いことだと思っている。わんこを連れて旅をすると知らない土地でもわんこを通じて地元の人とふれ合うことができるなと実感した。

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◆諭吉くん(一番左)と我が家のわんこ

 この先の予定もまだまだあるし、何よりもこの一日で岩手の岩泉まで行かねばならないこともあってあまり女川ではのんびりもできなかったのだが、せめて駅前にある足湯でちょっと休んでお土産のひとつでも(ホヤは買えないから)買っていこうと思った。

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◆駅前には足湯もある

 もとより女川の記憶はそれほどない上に、思っていたとおりすっかり変わって新しくなってしまった町を見て、自分の中にあるかつての女川の姿がさらに薄れて今の色濃くて新しい女川の姿が上書きされていった。

 もう一つ女川については書きたいことが個人的にはあるのだが、それは旅行記とは遠くかけ離れてしまうものなので書かないでおく。

 女川を去ると再び石巻まで戻り、三陸道をさらに北上した。今日の目的地は岩手北部の岩泉、まだまだ先は長かった■
次回につづく

by fibich | 2017-05-14 15:26 | わんこといっしょ

詩と写真の日記

by 遊羽(なめタン)
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