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幻想と日常 ~La Fantazio kaj la Kvotidiano

北海道旅行(1)

【2018年8月16日(木)】

 序章にも書いた通り、今年の夏休みの旅行は四国に行けなかったので北海道に行くことになった。北海道にはいろんな思いもあってできたら行きたくなかったが、せっかくの夏休みにどこにも行かないのもつまらないので行くこととなる。

 予定より少し早めの午後1時半に家を出発。チャイとエルマは後部座席のソフトケージに、ラーレは後ろのケージに入れるとなぜが大騒ぎをするので助手席のドライブボックスに乗せて運転をする。3頭ともまたいつものドライブだと思って大人しくしている。大人しくしてもらえるととにかく助かる。

 ルートは当初圏央道で羽生の近くまで出る予定だったが、そのルートはかなりの遠回り。平日の昼間なら首都高を通っても問題なしと判断し首都高経由で東北道を目指した。

 東北道に入るとあとはひたすら北上だ。それ以外に何もすることもない。急いでも仕方ないので車の追従式クルーズコントロールを制限速度に設定して真ん中の車線をキープ。我ながら安全運転をしている。お盆休み直後の下り高速道路は混雑もしておらず、途中のPAで何度かわんこのトイレ休憩をはさむ。日も暮れて来たのは福島県に入ってから。わんこはとにかくベストポジションで大人しく寝ている。

 日も暮れて宮城県内に入ると程なく東北道を離れて別の道に入り、待ち合わせのJR利府駅に到着したのは午後8時過ぎのことだった。

 ママは仕事が終わると職場から移動を始め、東京からは新幹線に乗って仙台に向かう。仙台駅で待ち合わせをするのは困難とみて、終着駅の利府に目星をつけておいた。これが大正解だった。利府駅は想像以上にこぢんまりとしていて、駅前には駐車場もありママがやって来るまでの間休憩することもできた。駅の改札も一ヶ所しかなくて改札の前で待っていれば絶対にわかる。

 利府の駅につくとすぐ横に「リフレ横丁」という飲屋街があり、どこからともなく良い匂いが漂って来る。適当にわんこの散歩をさせて時間を潰す。駅前での時間は1時間半ほどで休憩にもピッタリだった。

 夜9時半ごろに列車が到着しここでようやくママと合流をした。ママは仙台駅で「利休」の牛タン弁当を買って来てくれた。もう一度リフレ横丁をフラフラと歩き回る。

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◆リフレ横丁(クリックで360度画像展開)
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 利府を出発するとまずは給油をして高速に入る。燃料メーターはまだ1/4ほど残っていたがその先はいつ給油できるかわからないし、高速道路のSAで給油をするとかなり高くつくので予め給油はしておいた。

 出発してしばらくはしって最初の休憩は鶴巣PAでとる。賑やかなSAよりも人の少ないトイレと自販機程度しかおいていないPAの方が好きである。ここでママが買って来た利休の牛タン弁当を食べたが、流石に値段も値段だけあって素晴らしかったことは言うまでもない。

 ちょっと休憩をとると再び出発。一関以降は時折雨も降りペースを保つのにも一苦労だ。夜の東北道は岩手県に入ると真っ暗になり、さらに青森県に入ると闇は深くなる一方だった。

 この後岩手山SAで仮眠、八戸道へ入り最後の福地PAで朝がやって来た。フェリーの時間は11時20分までに到着なのでまあまあ間に合うだろうと高をくくっていた。大間も青森県なのだから青森に行くのと同じなんじゃないのと甘くみていたところがあるが、この先の下北半島が大きな難関だった。

 高速を下田百石で下りるとあとは一般道を北上。三沢から半島を横断して横浜町へ。この横浜にある陸奥横浜駅でちょっと休憩をしたがどんよりと曇って寒く、すでに北に移動して来たんだというリアリティを感じた。

 実は25年以上前にもこの横浜駅を訪ねたことがあるのだが、その時と今とあまり変化がない様にも感じられた。

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◆陸奥横浜駅前(クリックすると360度画像展開)
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 横浜で再び雨が降り出し、その先のむつまでは降ったり止んだりを繰り返していた。むつの市内に入ると多少は賑わっていたがここに立ち寄ることもなく先へ進む、だんだんと北に進むにつれ街中も建物がまばらになり、その先の大畑をすぎるといかにも漁師町という雰囲気も漂い、海岸線も荒々しくなってきた。

 やがて対岸に陸地が見え、あれは北海道だろうと確信できる様な場所にまでやって来ていた。並みの向こうに見える陸地の右端に山があるので、おそらくそれは恵山だったと思われる。折からの大雨が海の色を灰色と紺碧の二層にわけ、見るからに寒々しい風景が広がっていた。大畑を離れたところにある見晴らしの良い場所でまた休憩。

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◆赤川台 眺めが良い

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◆赤川台360度画像
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 後になって写真を見て知ったが、この場所の石碑の文字は当時の知事、竹内俊吉のものだった。竹内知事は文人としても有名であり、棟方志功が竹内俊吉の句で作品を作っているくらいである。

 と、そんな場所などとは全く気付かず、適当に休憩を取るとさらに大間に向けて海岸線をひた走る。海の向こうに北海道が見えて来ると尚のことちからも入る。

 やがて大間の手前、風間浦に入る。ここまで来ると最果ての雰囲気もたっぷり。地図を見れば尚のことだと思う。

 大間に到着したのは10時過ぎくらいのことだったと思う、食事をする場所も見つけられず結局はコンビニで済ませてしまった。旅行に出ると、特に美味しいものがある場所ではコンビニ食はできるだけ避けてちゃんとした食事をするか、ご当地食材を使ったものを食べることにしている。

 次の函館行きは12時半出航、夏季はチェックインが70分前の11時20分まで、チェックインを済ませるとあとはただひたすら港で待機するだけの退屈な時間を過ごす。

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◆大間港で待たされる

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◆大間港
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 家を出発してほぼ22時間で大間港を出航。一度くらいはこの船を利用して見たいと考えていたが移動だのなんだのを考えるとこんなもの一度で十分だと思った。

 車で船に乗り込むとわんこはスリングにすっぽりと包んで乗船、船内でドッグルームのチェックインをしてドッグルームへ直行。ドッグルームは飼い主も一緒にいられるので予約で押さえておいたケージには入れず、そのままママが抱っこして1時間半の航海をすることとなった。

 一方の僕は船の揺れも激しく運転疲れもあったので客室のカーペットの間で仰向けになって小一時間ほど寝ていた。

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◆大間航路大函丸にて
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 下北半島を走っていた時は降ったりやんだりの天気だったが大間港を出る頃にはすっかり晴れていた。同時にこの日までずっと雨続きだった北海道もにわかに晴れだしたのだった■

次回に続く


by fibich | 2018-08-24 19:28 | わんこといっしょ

詩と写真の日記

by 遊羽(なめタン)
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