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幻想と日常 ~La Fantazio kaj la Kvotidiano

年末年始お遍路日記12/13 (4)

2013年1月1日(火)

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◆南国土佐でも寒いものは寒いでちよ。

 せっかく桂浜に宿を取ったので初日の出を見ようという事になり、まだ暗いうちに起きる。窓の下を見るとすでに初日の出を見に来た人の駐車場待ちの車がずらりと並んでいた。宿から桂浜までは歩いても数分。わんこに晴れ着を着せて龍馬像の前まで行くがそこはすでに人も多く初日の出が見える場所はごくわずかだったので浜まで下りる。浜にはすでに大勢の人が初日の出を待っていた。

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◆桂浜の初日の出
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◆初日の出をバックに

 南国高知とは言えやっぱり元旦は気温も低いがそれでも湘南ほどでは(自分が覚えている限りでは)なく、静かに日の出を待つ。初日の出は予想通りで南東の空から静かに上がり始めた。周囲を見れば大勢の人が同じ方向を見つめていた。NHK高知のレポーターからインタビューを受けたのだがそれがどうなったかまではわからない。お遍路の白衣を着ていたらおそらくオンエアもされたのかも知れない。

 龍馬の像まで戻るとちょうど土佐女子校の書道部が書き初めを披露していた。見事な手さばきはついつい見入ってしまった。

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◆土佐女子校の書き初め

 宿に戻って朝食を済ませてチェックアウト。この日は前日うち残した札所28番大日寺へと向かう。大日寺は高知から東、野市の付近にあり、桂浜からだと浦と大橋を渡ってあとは龍馬空港方面に向かうと近い。

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◆高知・桂浜の宿「冨久美味」

 正月最初のお寺ではあるが大日寺はそれほどの人出もなくのんびりとお参りができる。しかしこの寺はわんこは境内に入れられないため車の中で待機。こうして残すは88番の大窪寺だけとなった。しかしこの日の宿は前々からの希望で中村にある旅館福田屋と決まっていた。

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◆札所28番大日寺
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◆大日寺山門前で撮影、不服そうなエルマ

 福田屋のある中村は高知から大窪寺とは逆の方向だが、ここの料理がどうしても食べたいという事と、正月早々からわんこと一緒に泊まれる宿が高知にはほとんどないという理由もあって長距離移動ではあるが中村へと移動。

 野市から中村まではほとんどが高知道での移動だ。バイク遍路時代は札所36番青龍寺から横浪三里を通り須崎~久礼坂~仁井田~窪川~大方といったルートを通っていた。今回も高知道で須崎まで行きそこから先は下道の予定だった。須崎には鍋焼きラーメンという名物があるというので是非それを食べてからと思っていた。

 高知道を順調に西へと進み、いよいよ須崎で降りる段階になって降りる場所を間違えてしまった。というより須崎で道路が終わるはずだったのですっかり油断をしていた。ところが道路は続いていたのだ。そしてナビにもそのルートは表示されていない。

 きっと須崎のはずれあたりで道路は終わるだろうと勘ぐっていたがいつまで経っても終わる様子でもない。行き先もわからぬまま真っ直ぐ走り続けるとやがて中土佐の出口が見えた。しかし道路はまだ先に続く。中土佐で降りようかとも思ったがここは終点まで行ってみようと決めて先に進む。高知道は結局窪川まで延びていた。それも12月の上旬に開通したばかりだったのだ。ネット対応で随時アップデートをするナビですらまだ対応できていない新しい道ができていた。須崎で食事をしていたらそのまま下道を進んでいたであろう。


 高知道終点は道の駅あぐり窪川のすぐ近く。道の駅で休憩をし、後は国道56号線を西へと向かった。
窪川と中村の間はこれまでに何度となく通ってきたが山あり海沿いありと眺めはそこそこに良い。特に土佐佐賀より先の海岸線は良い。途中、大方にある道の駅で休憩をし暗くなる前に中村に入る。しかしそこでナビが行き先を間違えて方々走り回ることになる。中村の町は川と橋が多くて迷いやすいが今回もまた迷ってしまった。何度となく来ているはずなのに一向に慣れない。

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◆道の駅ビオス大方にて

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◆ビオス大方にて初ケンカ
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◆紋付き袴で穴掘りをするチャイ

 旅館福田屋にチェックインして荷物を置くと元日と言うこともあって近くの一条神社までお参りに出かけた。旅先で正月を迎えたらその場所なじみの神社やお寺に初詣というのはなかなか思い出になる(と言って、北海道神宮に初詣に行ったことは一度もないが)

 帰ってきてから待ちに待った夕食は期待の通り、こうして幸せな元日の夕食もしっかりと食べられた。

 旅館福田屋について書くが、わんこと泊まれる宿が少ない高知県において西部幡多地方ではとても貴重な存在。ここ中村でなければあとは足摺岬にまで行かなければならない。中村は交通の要所でここから清水(足摺方面)、宿毛、江川崎(宇和島方面)、高知方面と様々な道が交差する。ここで宿泊ができるのは非常に助かる。

 宿そのものはお世辞にもきれいとは言えない。といってもそれは古いからであって決して不潔なわけではない。慣れればむしろ落ち着くし、何よりも女将さんの細やかな気遣いがうれしい。近代的なビルのきれいな部屋に通されても心の通うサービスがなければまた来たいとは決して思わない。この宿は間違いなく「また来たい」と思わせる宿である■
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◆中村・旅館福田屋の部屋


by fibich | 2014-01-13 23:31 | 旅の話

詩と写真の日記

by 遊羽(なめタン)
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