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幻想と日常 ~La Fantazio kaj la Kvotidiano

【詩】『スープカレー』

とびっきり辛いスープカレー
目の覚めるようなスープカレー
ひと口ごとに口の中で
今までになかった衝撃が走り
額から 首筋から 頭の上から
至る所から汗が噴き出す
心拍数は上昇
呼吸は荒くなり
テーブルに向かいながらも
スポーツをしているかの如く
スプーンを片手に
向かうはひたすらスープカレー
熱い 熱い
記憶の側面を一直線に
太く強く何かゞ突き進む
決して曲がらぬ
確固たる何かゞ
脳裏の奥底から
何本も何本も
いきり立っては
見えぬ空の彼方へと
付き進んで行く
やがて痺れたそうな下の根元から
底知れぬ香りが増幅し
薄らいでいく意識の裏に剥がれず残る
本能を直接刺激する
覚醒の連続に遠のく意識
覚醒の連続に反比例する感覚の鈍化
すべてが放物線の外へと外れ
すべてが渦の中へと引きずり込まれる
とても辛いスープカレー
それでもとっても
美味しいスープカレー
すべて食べ終わると
ほとんどトランス状態
脳裏の理性のかけらが
ジグソーパズルのように散り散りになり
足下も覚束ないほど
視界は歪む
噴き出す汗は止まることを知らず
体中が痺れてかゆくなる
店を出て 夜が暗いことを知り
遠い北の国の記憶が
ふと瞼の裏から剥がれ落ち
煙草一本のポーションで
かろうじて意識を取り戻す
それでもスープカレーの衝撃は
胸にたまった鬱積だの
体中に蓄積した毒のようなものを
すべて浄化させてゆく
とびっきり辛いスープカレー
目の覚めるようなスープカレー
一夜のトランスと浄化を約束し
深く記憶の渦へと刻まれていく



Commented by hannah5 at 2005-05-07 01:42
最近、北海道でスープカレーが人気があると聞きました。
東京あたりでも食べられるようになったと知人が言ってました。
fibichさんも早速召し上がったのですね。
Commented by fibich at 2005-05-07 12:43
北海道スープカレー、マジックスパイスのように10年以上も前から
あるものもありますが、最近のブームは大泉洋が火付け役になったと
いう感もあります。詩の中のスープカレーはずばり、マジックスパイスの
事をさしています。
先日下北沢に行ったのはこのマジックスパイスに行くためでした。
以前は札幌に行くと必ず食べに行ってました。
Commented at 2005-05-08 17:31
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by fibich | 2005-05-06 03:37 | | Comments(3)

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