2004年 12月 25日
【詩】『汽車』
汽車は
闇に滑り込む
くたびれた白い車体が
冷たく一瞬輝き
闇に滑り込む
踏切の鐘が止まり
そこにはまた
静寂が戻る
誰かの故郷を目指し
誰かを待つ人のもとを目指し
誰かゞ後ろ向きで逃げていき
誰かゞ愛する者の元へと帰る
汽車はそれぞれの人の中
それぞれの思いで姿を変え
同じ闇の中へと
消えてゆく
PHOTO:チュンチョン(春川)駅
by fibich
| 2004-12-25 00:10
| 詩