2004年 12月 08日
【詩】『それぞれの朝』
騒ぐ犬の遠吠えが
朝焼け薄い東の空に響く
夜は今まさに敗北を宣言す
鳥の啼き声 一つ二つ
重なって深泥の淵に落ち葉舞う
白んだ空は遠い国の飛行機を運び
新たなる一日に釈然としない思いが募る
朝の風はどうやら欠席のようで
連絡も無しに街から消える
車の流れ 溶けながら東へ西へ
揺らぐ人々の目覚めも様々なれば
仕方なしにこれからやって来る朝に従う
騒ぐ犬の幾千里もの道程の上にさえ
by fibich
| 2004-12-08 06:11
| 詩