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幻想と日常 ~La Fantazio kaj la Kvotidiano

【詩】From 134 (49)

a0004070_3591028.jpg~十九の春

漁火に旅情を求めて
夜汽車に乗り込んだ
十九の春
朧月夜が白んでも
まだ疲れを知らなかった
見知らぬ土地が
まだたくさんあった
それら一つ一つに対して
丁寧に夢侍らせていた
いくつもの回り道を経て
旅路の最後に見た漁火に
心の芯まで感激した
十九の春
まだ冷たい夜風に
大げさな程の旅支度をしていた
始発列車の揺らぎに
僅かばかりの微睡みを得て
貪欲なほどに見知らぬ場所を求め
風に逆らって歩いていた
朧月夜はやがて白んでも
熱い旅情は褪せることがなかった
全身全霊で旅をした
十九の春
長距離普通列車の中で
夢を見ていた
次の駅の名前も知らぬまゝ
まだ見ぬ何かと出会うことを
まだ見ぬ誰かと出会うことを
まっすぐな夢伴い旅を続けた
十九の春
by fibich | 2004-11-11 03:59 | Comments(0)

詩と写真の日記
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