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幻想と日常 ~La Fantazio kaj la Kvotidiano

遍路日記2007(47)

8月9日(九日目)八十四番屋島寺、八十五番八栗寺

高松市付近にある八十四番の屋島寺と八十五番の八栗寺は共通して高い場所にあり、行くまでにちょっとお金がかかる。屋島寺に行くには屋島ドライブウェイを通らなければ行くことができない。この道路の通行料がバイクは430円(往復)。

ホテルを出て牟礼方面に向かうと途中で屋島方面への案内標識がある。案内通りに走ればそのまま屋島ドライブウェイに突入だ。時間にゆとりがなかったので通行料を払っても本当にただの往復だけになってしまった。このドライブウェイは壇ノ浦が一望でき本来だったら時間をかけてゆっくりと見るべき観光地。かつて菊池寛も讃岐に来てここに来ないものはいないと言っているくらいの場所だ。

しかし先述の通り屋島ドライブウェイの終点の駐車場にバイクを駐めると急ぎ足でお参りをする。駐車場からだと裏門に出る。裏門から入り、右手に真っ直ぐ行くと本堂と大師堂が並んでいる。本堂の前の道を真っ直ぐ進むと参道は逆時計回りの方向で延びていて、その先には山門がある。本来の入口はこちらだ。一度境内を突っ切って山門まで行き、改めて山門をくぐり直してからお参りをする。境内は広くて人も多いが、その大半は観光客である。

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八十四番札所屋島寺本堂


屋島寺は一宮寺からだとだいたい16キロほどの距離。立派な本堂には十一面千手観世音が祀られている。本堂そのものが重要文化財である上に、宝物殿には雪舟の観音画などがあるそうだ。しかしそれらも時間の都合でほとんど見ることができなかった。去年もやっぱり時間がなくてこの寺で打ち止めだった。今年も夕方のゆとりのない時間に来てしまった。

お参りを済ませて御朱印をいただくとすぐにバイクに戻って屋島ドライブウェイを下る。道の途中には上りに見えて下り坂というミステリー坂などがあるのだが、これもいったいどこのことだかわからずじまい。

次の八十五番八栗寺まではだいたい七キロくらいの距離。屋島ドライブウェイを出た先の交差点を左折、そして八栗方面という案内標識があるのでそれに従えば迷うことはない。琴電の八栗駅の横の道を右折すると狭い道が真っ直ぐ続き、その道の終点に八栗ケーブルカー乗り場がある。途中には石屋がいくつかあり、この近辺が採石場だと言うことがわかる。

この八栗寺へはケーブルカーに乗っていく。なんともレトロなケーブルカーは1964年に開通とわりと歴史のあるものらしい。ケーブルカーそのものは戦前からあったらしいが戦時中に供出され現在のケーブルカーが再会したのは1964年のこと。往復で900円はちょっと高いが、レトロな車両を見ていると乗ってみたくもなるもの。動き出すと4分程で頂上駅まで行く。駅を出るとまっすぐ参道が続いていてその間は門前の土産物屋がいくつか軒を連ねているが、なんともわびしい気持ちになってくる。

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八栗寺ケーブルカー レトロなデザインが良い


更に真っ直ぐ行くといよいよ境内が見えてきてまず最初は大師堂、さらに奥へ進むと左手に本堂、正面に納経所が見えてくる。納経所で突き当たり左へ進むと山門がある。ケーブルカーに乗らない人は真っ直ぐ登山道を上ることになるが、その勾配はかなり急である。

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八十五番札所八栗寺本堂


最初に山門までいき、改めてくぐり直してから本堂、大師堂の順番でお参りをする。時間はすでに4時半を回っていてこの寺で打ち止めは必至だった。寺を打ち終えるとちょっとのんびりしたい気分だったのだが、あまりのんびりしているとケーブルカーの最終が出てしまうので元来た参道を歩いてケーブルカーの山頂駅までもどり、山を下ってきた。

打ち止めの後もうひとつ行くところがあった。それはこのケーブルカー乗り場のすぐ下にある山田家といううどん屋である。去年も八栗寺に行った帰りには立ち寄ったし、今年の正月も八栗寺にはお参りに来ていて、その時も山田家には立ち寄った。正月は八栗駅からここまで歩いてきたんだった。

山田家はすでにピークの時間も過ぎて客も少なかった。これがお昼時はものすごい人出になる。去年ほどうどんに対して貪欲ではなかったので食べられる機会があったらということで山田家でうどんを食べることにした。去年も今年の正月も山田家ではうどんを食べているが、ここのうどんは本当に美味しい。もっと美味しいうどん屋も知ってはいるのだがここで食べればああ讃岐でうどんが食べられたという満足感は十分に得られるだろう。

こうして山田家で美味しいうどんを食べるとバイクで牟礼の町まで下り、そこから観光通を通ってホテルまで帰ってきた。ホテルが高松の中心から離れていることもあったのでこの日の晩はホテルの前にあるコンビニに立ち寄ったくらいで後はどこにも行っていない。疲れもたまっていたので比較的早めに寝てしまったのは言うまでもない。■

つづく
by fibich | 2007-12-16 22:00 | ライダー日記

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by 遊羽(なめタン)
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