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幻想と日常 ~La Fantazio kaj la Kvotidiano

遍路日記(雑記3)

遍路雑記3 野宿覚書(1)

前回の雑記ではキャンプの装備について話をしたが、今回は実際にキャンプをした場所についての話だ。と言っても先に書いた日記にも一部書いてあることだ。

8月5日 ヘルスランド美郷
最新版ツーリングマップルにはキャンプが可能のような事が書かれているのだが、実際にはコテージの営業はしていない。コテージはあるのだがすでに老朽化して使用自粛をしているらしい。オーナーはいつかはコテージを新しくして営業を再開したいと言っているのだがその目処は立っていない。アテがはずれた僕はオーナーのご厚意で駐車場でキャンプをさせてもらったのだが、アスファルトが昼間の熱気を吸収していてテントの中は蒸し風呂状態。しかもこの晩は風も吹かずテントの中と外との温度差が激しかった。それでも夜半を過ぎるとかなり涼しくなり過ごしやすかったと言えば過ごしやすかったのだろう。

この施設には温泉もあるし、食堂もあるためキャンプだけして入浴と食事は本館ですませることができた。さらに閉館まで冷房の効いたロビーで過ごさせてもらい、おかげでお札書きなどもできた。とにかく親切にしてもらって忘れがたい場所だ。十二番焼山寺へ向かう途中で日が暮れてしまったのならここで入浴をして宿泊も可能だ。僕も宿泊するゆとりがあるのなら宿泊したかったし。またいつか来ることがあったら行きたい場所でもある。

8月6日 恵比寿浜海岸
現美波町(旧日和佐町)にある海浜キャンプ場。管理費テント一張り300円必要だが良く整地された砂地のテントサイトを使うことができる。海が真っ正面にあって夜は波の音だけが聞こえてくる。ロケーションはとても良いのだが安全の為に夜でも常に明かりがついている。テントを張るのなら場所を選びは慎重に。

テントを張り終えて一息つくとバイクで日和佐の町まで戻り、駅の近くにあるスーパーで買い物をした。夕飯の調理も面倒なので出来合いの中食を買い求める。日ぐれた日和佐の町はちょっと寂しかったのだがこのスーパーだけでも開いていて良かった。念のため書くが国道55号線の日和佐の前後にはコンビニらしきものはひとつもないので買い物は日和佐の町中でするしかない。敢えて書けば牟岐町に入る手前にローソンがあり、そこでは讃岐うどんも食べられる。しかし日和佐の町からは相当離れてしまう。

巡礼旅として書けば日和佐には二十三番薬王寺がある。二十二番平等寺で打ち止めになった場合は日和佐でキャンプすることをおすすめする。バイクの場合なら恵比寿浜まで行けるが、歩きの人は道の駅で野宿となる。

キャンプ場から日和佐の町に向かって2キロほど走ったところに「白い灯台」というホテルがあり、そこの入浴料金がキャンプ場利用客は100円引きになる。キャンプ場から来たと言えば引いてくれる。ここのお風呂は日記にも書いたが眼下に太平洋を望む露天風呂があって最高。予算にゆとりがあるのならこのホテルはロケーション最高なので宿泊してみたいものだ。

夜になると風もなくなりテントの中はまた蒸し風呂状態。海浜キャンプ場特有の湿気にやられてなかなか寝ることができなかった。道路向かいの海岸まで出て行ってはボケーッと涼んでまたテントに潜り込む。そんなことの繰り返しで夜は更けていった。

8月8日 四万十市(旧中村市)四万十川河川敷

中村市内の高知県道346号線の四万十川橋(地元では赤橋と言うらしい)を渡ってすぐを右に曲がる。道路は土手の下を通るが土手の上の道路もどうやら通行してかまわないようだ。この土手の道をまっすぐ川沿いに進むと途中にキャンプ場があるのだが、駐車場がないためにここでのキャンプは断念してさらに川沿いを進んでいった。1キロほど走ると左手に広場があり大きな四阿がある。この四阿の手前あたりが広い芝地になっていてこの晩はそこにテントを張った。水道もトイレもないため前もって買っておいた水で一晩をしのぐ。この道をさらにまっすぐ行くと佐田の沈下橋というちょっと有名な沈下橋がある。

四阿に上がって中村の方向を向くと大きな月が昇り始めたところ。宵のうちはテントの中よりも四阿の中でラジオを聞いて過ごしていたと言ってもいいだろう。四万十川の湿気とウシガエルの不気味な声が少し煩わしいことを除けば、とても静かで過ごしやすかった。町はずれとは言えw-zero3(PHS)が使えたのでネットに接続もでき、河川敷でブログ更新などもできた。夜九時くらいまでは河川敷をウォーキングする人がちらほら見られたのだが、その後は全く誰も来なくなってしまった。

この日も一晩中ラジオをつけていたが、途中の記憶がないところをみるとその間は眠っていたのだろう。朝四時に目を覚まし暗い中テントの撤収をした。まだ暗いうちからウォーキングをする人がいた、中村の人は早起きだなとちょっと感心。夜明け前には荷物のパックも終えて早々に足摺岬を目指してバイクを走らせた。

  つづく
by fibich | 2006-10-06 00:59 | ライダー日記

詩と写真の日記

by 遊羽(なめタン)
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