2005年 11月 06日
【詩】『水の底の花』
水の底
一輪の花が咲いている
届く光も乏しく
凍り付いて色褪せたように
一輪の花は
水の底でじっと咲き続けている
誰がこの花に名前を付けようか
誰がこの花を摘み取ろうか
答えにならぬ疑問が水面の上で
波紋を広げながら
水の底の花はそれにも気づかず
ただじっと咲き続けている
波紋に歪められた姿は
やがて元の形へと整い
何事もなかったかのように
水面は再び水の底の花の姿を写す
冷たい水の中の花は
一瞬のため息のように色を取り戻す
一輪の花が咲いている
届く光も乏しく
凍り付いて色褪せたように
一輪の花は
水の底でじっと咲き続けている
誰がこの花に名前を付けようか
誰がこの花を摘み取ろうか
答えにならぬ疑問が水面の上で
波紋を広げながら
水の底の花はそれにも気づかず
ただじっと咲き続けている
波紋に歪められた姿は
やがて元の形へと整い
何事もなかったかのように
水面は再び水の底の花の姿を写す
冷たい水の中の花は
一瞬のため息のように色を取り戻す
by fibich
| 2005-11-06 22:04
| 詩