夜のアートギャラリー

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【2017年8月8日(火)】

 毎年立秋の頃に鎌倉では「ぼんぼり祭り」という祭りが鶴岡八幡宮で行われる、その年によって3日間か4日間か違っては来るがだいたいこの時期だ。

 え、鎌倉でお祭り、しかもこの時期にと思う人もいるだろう。このお祭りは派手なものは何一つない。神社の境内におびただしい数の雪洞が立てられるだけだ。そう、地味だ。地味すぎる。地味すぎるから全然有名ではない。しかしこの雰囲気が好きだ。祭りといえば神輿や山車、露店なんていう図式がすぐに思い浮かぶがこのぼんぼり祭りにはそう言ったものはほとんど登場しない。(露店がほんの数軒くらい)

 この雪洞がこの祭りの最大の見どころで、一つ一つに著名人を含めた書家や歌人、画家の絵が描かれている。それを静かに眺めるのがこのお祭りの最大の醍醐味であり、「なに、お祭り、盛り上がるのかな。」などと思っている人はどこか他の場所に行った方がいいだろう。

 

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◆ぼんぼり祭りの鶴岡八幡宮

 この日はそれほど気温も高くなく日が暮れてからは過ごしやすかったのだが、鶴岡八幡宮の境内はとにかくジメジメしていて暑い。あれはなんでなんだろう。明らかに鳥居をくぐると湿度が違う。以後著名人の雪洞を紹介。

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◆清水有生

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◆水木一郎
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◆榎木孝明
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◆岡田武史

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◆伊集院静

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◆山崎直子
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◆竹中直人

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◆石原伸晃

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◆養老孟司

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◆三木卓

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◆黒岩祐治

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◆鈴木英人
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◆三代目尾上菊之丞

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◆中村獅童

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◆わたせせいぞう

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◆庵野秀明

 この他にも多数の著名人やおそらくその筋では有名であろう人たちの雪洞がたすうあった。宵闇の中雪洞をひとつひとつ見入るように眺め、奉納の笛(雲龍が奉納していた)の音に耳を傾けながらお参りも兼ねてぼんぼり祭りを楽しんで来た。お祭りというよりは美術館で絵画を見ているようなそんな楽しみ方である。

 え、これだけ。と思う人もいるだろうが、これだけだ。これだけで十分贅沢である。社務所の休憩所でちょっと休んだ後段葛を歩いて駅まで戻った。毎年この時期に行われているのにちょうどお遍路に出かけていたり、うっかり忘れていたりで今回本当に久しぶりだった。

 とにかく蒸し暑い真夏の夜。宵闇の中に浮かぶ雪洞の絵や書はどことなく幻想的な記憶としてその薄暗さと蒸し暑さが色濃くいつまでも残る。■

by fibich | 2017-08-09 23:43 | Comments(0)