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幻想と日常 ~La Fantazio kaj la Kvotidiano

四国遍路2012(5)

2012年8月9日(木)

 松山は札所の多い場所だがこれまでの遍路旅ですでに大半は打ち終えていた。もとより自分はこの遍路旅で四周目でもあり、すでにどこに何番の札所があるかは本を見ずともわかっている。この日のスタートは五十二番の太山寺、松山の西外れにある場所。ここは納経所の横手に駐車場があるが、そこで車を停めると本堂までかなり歩かされる。本堂石段前に車が停められるのでそこまで車で乗り込む。

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     ◆五十二番札所太山寺

太山寺は基本わんこもOKである。朝一番目からすでに蝉がうるさい。今日も一日暑くなりそうである。太山寺の次は1キロほど北にある五十三番圓明寺、すでに松山の市街からも外れてはいるがまだまだ町中。このお寺も町寺である。

 この寺はかつて隠れキリシタンを匿った寺でもあり、境内には十字の形をしたマリア観音の碑がひっそりとたたずんでいる。このお寺もわんこOKだった。

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     ◆五十三番圓明寺と境内にあるキリシタン灯籠

 圓明寺を打ち終えると松山の札所は全ておしまい、次は今治近辺にある札所を打つ。国道196号を北上。朝から何も食べていないので途中のコンビニで休憩。さらにその先の道の駅で車を停め、道路向かいにある大浦海岸でわんこを遊ばせる。

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     ◆大浦海岸

 この大浦海岸のある「道の駅 風和里」はシーズン中は人気のある場所で車が停められないこともある。しかし海岸は防潮テトラポットがあってあまり眺めがいいとは言えない。ここまで来てしまうと海沿いの風景も高知ほどのダイナミックさには欠けてくる。松山~今治の間の海岸線を最後にあとは瀬戸内海沿いに道が続くと海の風景もあまり楽しいとは言えなくなってくる。

 今治の町の手前にある五十四番延命寺を打つ。ここもわんこはOK、山門をくぐった先にお土産屋が並んでいるちょっと変わった場所。ここのお土産屋の接待でいただくそば茶がとても好きである。納経所の方も親切でこのお寺は比較的好きなお寺の1つ。

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     ◆五十四番札所延命寺

 次の五十五番南光坊はもとは神社だった場所。その名残かこのお寺のご本尊はちょっと変わった名前でもある。詳細は思い出せないが今のようなお寺になるまでの経緯は結構複雑でもある。今治市街の中心にあり、駐車場は境内なので一度車から降りたら問をくぐり直す。

 ここまで来ると暑さも厳しくなり、前日同様お清めのお水をわんこにかけて強制クールダウン。納経所の方がここもとても親切で絵手紙のようなカードを書いてくださった。また次に来るのが楽しみでもある。

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     ◆日陰が全くない五十五番札所南光坊とクールダウン中のわんこ

 次の五十六番泰山寺も今治市内。こちらは道路沿いに駐車場があるが日中は逃げ場もなくとにかく暑い。こぢんまりとした境内もほとんど逃げ場がない。このお寺は他の人のブログではわんこNGと書いてあったのだが自分たちが言った時には何も言われなかった。それどころかここのお寺はわんこを飼っていて白衣姿のうちのわんこ達を見て笑っていたくらいである。(だからといっておいそれと気軽にわんこを連れ込まず、まずはお寺の人に一言声をかけてから入るのが礼儀だろう。)

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     ◆五十六番太山寺

 この先の札所はほとんど先に打っていて次は善通寺近辺のお寺を数ヶ寺打つだけになっていた。というわけで早々に打ち止め、宿は琴平にとってあったが早々に琴平まで行ってしまうのはつまらないと言うことでひとつこれまでの遍路旅の思い出の場所へと行ってみることにした。

 それは六十五番三角寺の近く、川之江(現在は四国中央市)の山中にある切山というところ。川之江から険しい山を越えて観音寺へと向かう途中にある集落。道路沿いに東屋があり、その眼下に小さな集落がある。ここには初代川之江市長の銅像も建てられていてさらに昔にさかのぼると平家の集落だったらしい。

 バイク+野宿で遍路旅をしていた遍路1,2周目の時、この場所で野宿をした。町からは相当離れていて夜はとても涼しかった。食料は事前に買う必要があったが東屋の横には自動販売機もあり、さらにとても清潔なトイレもあったので2回目の野宿の時は楽しみでもあった。詳細はこのブログのうんと昔の記事にも書かれている。

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     ◆切山にて

 切山の集落を離れて琴平まで向かう。旅の疲れもたまっていたがこの日の宿は食事もなく夜になって地元の鳥料理店で鳥を注文し、わんこ連れでそれを取りに行き簡単に夕飯を済ませた。昼間はそこそこ賑わう琴平も夜は寂しい限りである。

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     ◆居心地いいのかずっとバッグの中に入ってました
by fibich | 2013-09-19 00:01 | 旅の話

詩と写真の日記

by 遊羽(なめタン)
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