2004年 04月 03日
【詩】『共有される思い出』
カメラマンな人たち
もしももう一度会うことができたのなら
あの日の写真を
僕にも見せてください
あなた達と僕は
全く知らない同士だけれども
同じ日同じ時間に
同じ被写体にカメラを向けていた
それだけでもちろん仲間にはならないけれど
そこには共有される思い出がある
僕の撮った写真なんて
たかがしれています
だからあなた達が撮った写真で
あの時の思い出を
色鮮やかにさせたいのです
あなた達はカメラマンだから
きっといゝ写真を撮ったに
違いありません
名前も住所も知らない
顔さえも思い出せないけれど
もしも何処かで再会できるのであったら
あの日の写真を
僕にも見せてください
切り取った思い出を共有する楽しみを
僕にも少し
分けてください
by fibich
| 2004-04-03 16:14
| 詩